琴平町はふるさと納税の返礼品に、10月に香川県仲多度郡琴平町で開かれる金刀比羅宮例大祭への特別随行チケットを追加した。普段は限られた関係者しか参加できない例大祭に、特別に参列できる。神事への参加を返礼品とするのは全国的にも珍しい。平安絵巻のような行列に加われる貴重な体験となりそうだ。


金刀比羅宮の例大祭の様子(資料)。特別参列者は、みこしの担ぎ手たちを先導するように歩く

金刀比羅宮の例大祭の様子(資料)。特別参列者は、みこしの担ぎ手たちを先導するように歩く


 例大祭は同宮で最も重要とされる神事。主要な祭典・行事は毎年10月9~11日に行われ、中でも10日夜のみこし渡御は「お下がり」として親しまれている。神職や巫女(みこ)、雅楽を奏でる伶人(れいじん)、氏子ら約600人が、みやびやかな衣装に身を包み、2時間ほどかけて本宮から約2キロ先の神事場に向かう。
 今回参加できるのは、10日夜の行列と、11日夜に本宮へと戻る行列。寄付者限定の食事の後、烏帽子(えぼし)や装束姿になり、みこしを先導する形で歩く。通常は通行できない登録有形文化財の鞘(さや)橋を渡ることもできる。寄付金額は10万円で、20人限定。ポータルサイト「楽天ふるさと納税」と「ふるさとチョイス」で扱う。
 対象は18歳以上で性別不問。神事のため、▽約2時間の道中は座れない▽携帯電話使用や私語の禁止▽ピアスやネックレスの装着不可―などが条件となっている。
 片岡英樹町長は「まちの大切な例大祭を一人でも多くの人に知ってもらうとともに、琴平ファンの増加につながれば」と期待している。
 申し込みは8月31日まで。問い合わせは地域商社BOIL〈boil.kotohira@gmail.com〉。



関連情報