香川県高松市の現代美術家・川島猛の代表作の一つ「ドリームランド」シリーズの作品を紹介するテーマ展「花々に戯れて」が、同市亀水町のアトリエ兼美術館「川島猛アートファクトリーミュージアム」で開かれている。川島が思い描く躍動感あふれるユートピアが画面の中で広がり、来場者の想像力をかき立てている。11月8日まで。


「Dreamland1989 No.1」の前で写真に納まる川島=香川県高松市亀水町、川島猛アートファクトリーミュージアム

「Dreamland1989 No.1」の前で写真に納まる川島=香川県高松市亀水町、川島猛アートファクトリーミュージアム


 本展は、川島が瀬戸内国際芸術祭2025に参加するのに合わせて開催。芸術祭では男木島で、同シリーズの絵画を立体化した作品を展示している。
 今回は約20点をピックアップ。「Dreamland1989―No.1」(1989年)は4枚のパネルで構成し、空や波のほか、生き物にも見える物体が描かれている。同館の田口慶太学芸員によると、今回は、制作当初の配置に戻して展示したという。「見え方がかなり変わった。あえて遠くから見るなどして鑑賞を楽しんで」と呼びかけている。
 このほか、アルミニウムのボードや木製パーツなどを取り入れた作品も並んでいる。また、隣接する展示スペースでは、格子状の正方形にさまざまなフォームを封じ込めた、渡米後初期の作品群「グリッドシリーズ」を7月19日まで展示している。
 入場料は一般千円(高校生以下は無料)。開館時間は火、木、土曜の午前10時~午後4時。問い合わせは川島猛アートファクトリーミュージアム、電話087-802-6888。

(四国新聞・2025/06/19掲載)


公益財団法人 川島猛アートファクトリー



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