ニュース NEW
瀬戸内国際芸術祭2025=「異国の風」感じて 夏会期、あす開幕 ベトナムブース設営に汗 高松港
香川、岡山両県の島々や沿岸部を舞台にした現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2025」(同実行委主催)の夏会期が8月1日から始まる。開幕を間近に控えた7月30日はアーティスト、ボランティアらが作品の仕上げや会場設営に取り組み、夏休み期間中に訪れる来場者を出迎えようと汗を流した。
このうち、ベトナムの食文化や工芸品を紹介する「ベトナムプロジェクト」(午後3~8時開催)が展開される高松港では、実行委スタッフやボランティアサポーター「こえび隊」のメンバーらがブースやステージの設営に追われた。
会場はベトナムの祭りをイメージして300個超のランタンで彩られる予定で、設計担当の建築士佐藤研吾さん(36)は「現地の職人による伝統工芸の実演もある。アートを巡った後に立ち寄り、ベトナムの生の息づかいを体感して」と話していた。
同港では春会期で注目を集めた漁網のアート作品「そらあみ」を再設置。さぬき市と東かがわ市などで開かれたワークショップによって、横幅が32メートルから約50メートルに拡張された。
夏会期は31日まで。会場は新たに志度・津田と引田エリアが加わるほか、春会期に続いて直島など七つの島と高松港周辺、宇野港周辺が舞台となる。195作品が公開され、ダンスやワークショップなどのイベントも開かれる。
厳しい暑さが予想されるため、大半のエリアで休憩所を開設するほか、案内所では経口補水液や瞬間冷却剤を配備する予定。行列が予想される船着き場や作品前では日傘の貸し出しも行う。実行委は「各自で熱中症対策を取った上で鑑賞してほしい」と呼びかけている。
(四国新聞・2025/07/31掲載)