「ホウナンの梨」として人気が高いナシの産地の香川県観音寺市豊浜町で6日、県農協の直売所がオープンした。開店直後には200人以上が列を作り、選果されたばかりのみずみずしい旬の味覚を買い求めた。


直売所で飛ぶように売れる箱詰めの「ホウナンの梨」=香川県観音寺市豊浜町

直売所で飛ぶように売れる箱詰めの「ホウナンの梨」=香川県観音寺市豊浜町


 直売所は県農協和田支店の駐車場内に開設。果汁が多く甘みが強い早生(わせ)品種の「幸水」をサイズ別に贈答用の箱詰め、手軽な袋入りにして並べている。
 県農協によると、今年は記録的に早い梅雨明けで日照に恵まれ、糖度の高いナシが育っている。4日に和田集荷場で出荷が始まった。昨年はカメムシによる被害で収穫量が落ち込んだが、例年並みに回復すると見込んでいる。
 ただ、高温の影響もあって出荷数量は不安定で、直売所ではできるだけ多くの人が購入できるように、箱詰め、袋入り合わせて1家族二つまでと個数制限を設けて販売している。
 近年、贈答用の需要が増えるお盆前は特に品薄傾向が強い。豊南地区梨部会部会長の小博安雄さん(65)は「何度来ても買えないという状況ではないので、足を運んでもらえたら。『ファーマーズマーケット讃さん広場飯山店』(丸亀市)などにも卸しており、遠方の人は利用してほしい」と呼びかけている。
 品種は今月中下旬に「豊水」「二十世紀」、9月中旬に「あきづき」に切り替わり、順次出回る。
 営業時間は午前9時~午後4時半。売り切れ次第終了。9月下旬ごろまで無休で開く予定。ナシの果汁入りのソフトクリームなども販売し、好評を得ている。

(四国新聞・2025/08/07掲載)



関連情報