香川県仲多度郡まんのう町中通のことなみ未来館にある「みんなでつくる自然史博物館・香川」で毎週土曜日、「切手に描かれた昆虫展」が開かれている。1980年代に切手になった20種の昆虫を、標本や写真パネルなどと一緒に生態を紹介し、子どもたちの関心を集めている。10月4日まで。


展示の昆虫について担当者の説明を聞く親子=香川県仲多度郡まんのう町中通、ことなみ未来館


 切手は86、87年に昆虫シリーズとして発行された60円切手で、国蝶(こくちょう)のオオムラサキ、旅するチョウとして人気のアサギマダラなどをデザイン。県内の写真家らが撮った色鮮やかな写真パネルや標本と並べ、想像力をかき立てている。また甲虫類のヤンバルテナガコガネは、標本でなく精巧な模型を出展。沖縄にしかいない天然記念物で、採集が禁止されていることを説明している。
 来場者には担当者が熱心に解説。マイマイカブリについて、オサムシ科で漫画家・手塚治虫のペンネームの由来となったことや、カタツムリを捕食すること、日本固有種で海外の虫好きに人気があるといった豆知識を披露し、訪れた親子らを楽しませている。
 初日の9日に家族で訪れた高松市の久本丈翔(たける)ちゃん(6)は、自宅でキリギリスやカマキリ、カブトムシなどを飼育する大の虫好き。「虫の顔が好き。かっこいい」と話し、展示標本などに夢中になっていた。

(四国新聞・2025/08/16掲載)



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