丸亀市沖の塩飽諸島で美大生が制作した絵画の作品展覧会「未来の収穫祭2025」が23日、香川県丸亀市本町のまちなかギャラリーで始まった。学生たちは豊かな自然に触れ、住民と交流しながら作品を制作。大小さまざまの個性あふれる力作が来場者を楽しませている。31日まで。


学生たちの個性あふれる作品が並ぶ「未来の収穫祭2025」=香川県丸亀市本町、まちなかギャラリー

学生たちの個性あふれる作品が並ぶ「未来の収穫祭2025」=香川県丸亀市本町、まちなかギャラリー


 展覧会は、離島の活性化や文化芸術振興を図る市の「HOTサンダルプロジェクト」の一環。今年は5大学から11人が参加し、今月7日から21日まで広島、本島、小手島、手島の4島に分かれて滞在し、創作活動に取り組んだ。
 作品総数は28点。広島に滞在した松隈桃子さん(20)=金沢美術工芸大3年=は4作品を出品した。このうち「日盛り」は、青木地区の砂浜から見えた真っ青な海と緑に包まれた小手島を生き生きと描いている。手島で活動した松田侑大さん(19)=武蔵野美術大2年=の「魅力伝」は、自然や使われなくなった船、タコなどを盛り込み、一つの日記のような作品に仕上げている。
 このほか、打ち寄せる波からインスピレーションを受け、幻想的な風景に仕上げた作品や切なさが漂う空き家、美しい夕日を柔らかなタッチで表現した作品なども目を引いている。
 瀬戸内海にあこがれて参加したという松隈さんは「海の青さや澄んだ空気に感動した。島の人たちも温かかった。また香川で絵を描きたい」と話していた。
 開場時間は午前9時半から午後4時半まで。入場無料。

(四国新聞・2025/08/24掲載)



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