香川県小豆郡小豆島町馬木のギャラリー「MOCA HISHIO ANNEX」で、小豆島にゆかりのある作家の油絵や水彩画などを集めた作品展が開かれている。島の風景などを個性あふれた色合いやタッチで表現しており、来館者が見入っている。31日まで。


小豆島にゆかりのある作家が描いた個性あふれる絵画に見入る来館者=小豆島町馬木、MOCA HISHIO ANNEX

小豆島にゆかりのある作家が描いた個性あふれる絵画に見入る来館者=小豆島町馬木、MOCA HISHIO ANNEX


 作品展は同地区で芸術文化の発信に取り組む小豆島アートプロジェクト(石井純代表)が、古里の素晴らしさを地元の人たちに再認識してもらおうと企画。島にゆかりのある作家11人が、海や山、夕日などの美しい光景を捉えた16点が並んでいる。
 土庄町出身の日本画家・伊達良さんが院展にも応募した「春香」というタイトルの作品は、淡いグレーを基調に海沿いの花畑を描いた作品。穏やかな海、風に軽くなびく花の様子から、季節が冬から春に移り変わっていく雰囲気が伝わってくる。
 現代美術家・柴田知佳子さんが2023年5月にライブペインティングで仕上げた「土地の恵み―土壌」は、新緑の木々や海を吹き抜ける爽やかな風をイメージした抽象画。金属のへらや手のひらなどを使って仕上げた迫力ある作風に、来館者が驚きの声を上げている。
 東京都調布市在住で、土庄町出身の吉村周子さんの油絵「永遠の想」は色合いの異なる赤を重ねて夕日を描き出している。海に映る強くて優しい光に、古里を思う気持ちがにじんでいる。
 入館料は500円(15歳以下は無料)。会期中は無休。開館は午前10時~午後4時半。問い合わせはギャラリー「MOCA HISHIO ANNEX」〈080-6725-9494〉。

(四国新聞・2025/08/24掲載)


MOCA HISHIO NO SATO



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