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淡く浮かぶ源平の古跡 高松・牟礼で石あかりロード 牟礼小児童の作品展示も
幻想的な「石あかり」で町並みを彩る恒例の「むれ源平石あかりロード」(同実行委主催)が、香川県高松市牟礼町の旧庵治街道沿いで始まった。源平合戦の史跡が点在する小道沿いに多彩な作品を展示。淡い光が情緒的なムードを演出し、大勢の家族連れらを楽しませている。13日まで。
NHKの大河ドラマ「義経」の放送を機に、源平の史跡と庵治石で地域を活性化しようと、地元有志らでつくる実行委(岡本俊之委員長)が2005年から開いている。21年目となる今年は「まずは楽しもう」と原点回帰。「楽石楽座」をキャッチコピーに、琴電八栗駅前から史跡「駒立岩」までの約1キロの間に、新作約30点を含む約150点の石あかりを並べている。
石あかりデザインの公募には県内外から119点の応募があり、優秀作品に選ばれた5点も新たに追加。来場者は石の隙間から漏れる光や明滅する明かりを楽しみながら散策している。
企画展示では「光の住人」と題して、アートの要素を取り入れた展示を試みているほか、洲崎寺境内では「竹灯(あか)り」を並べ、幻想的な雰囲気を演出。また、小道沿いに「石あかりロード今昔風景」として、明治から昭和50年代に撮影された周辺の貴重な写真11枚を展示し、現在の風景と比較できるようにした。
初日の8月30日には、讃州甲冑(かっちゅう)隊むれ屋島源平武将隊が駒立岩までを練り歩き、開幕に花を添えた。駒立岩近くのもくもく遊らんどでは、牟礼小5年生48人が制作した「ミニ石あかり」を展示。児童たちは1学期の総合的な学習の時間で地域の歴史に取り組み、合田香佑さん(10)は「牟礼町に全国的に有名な高級石材があることを学び、すごいと感じた。大勢の人が感心しながら見てくれて、うれしかった」と話していた。
期間中の点灯時間は夕暮れ時から午後9時半まで。6日に香川大ジャズ研究会のライブや高松大の学生のワークショップ、最終日の13日には牟礼北小金管バンド部のライブなどを予定。両日は屋台の出店やガイドツアー(午後7時半、琴電八栗駅スタート)もある。
(四国新聞・2025/09/03掲載)