レストランの格付けで知られるミシュラン(本部・フランス)は、優れた建築、デザインのホテルを顕彰する「第1回ミシュランアーキテクチャ&デザインアワード」に世界の五つのホテルを選出。日本からは唯一、世界的建築家の安藤忠雄さんが設計したベネッセハウス(香川県香川郡直島町)が選ばれた。建築とアートが融合した点などが評価を受けた。10月8日にパリで最優秀ホテルを発表、表彰する。


「ミシュランアーキテクチャ&デザインアワード」にノミネートされたベネッセハウス=香川県香川郡直島町

「ミシュランアーキテクチャ&デザインアワード」にノミネートされたベネッセハウス=香川県香川郡直島町


 同アワードは世界の特徴的なホテルに光を当てることで特別な旅行体験をしてもらうのが目的。同社の「ミシュランガイドホテルセレクション」にある125カ国超・約7千施設の中から「独自の美的アイデンティティーでゲスト体験を高める建築・デザインのホテル」を基準に選出した。
 ベネッセハウスの選定理由は、プリツカー賞を受賞した安藤さんによる革新的な設計▽草間彌生さん、デイビッド・ホックニーさんらの作品が並ぶ没入感あふれるギャラリー空間▽ガラス越しに海を望むレストランを併設―などが挙げられた。
 同施設以外ではアトランティス・ザ・ロイヤル(ドバイ)とシェバラ・リゾート(サウジアラビア)、ローズウッドサンパウロ(ブラジル)、Villa Nai3・3(クロアチア)を選出。いずれも世界的な建築家が手がけた有名ホテルとなっている。
 ベネッセハウスは「自然、建築、アートの共生」をコンセプトに、ホテルと美術館の複合施設として1992年に開館。同施設は「瀬戸内という場で長年継続してきた取り組みが評価された。世界の名だたるホテルとともにノミネートされ大変光栄」としている。

(四国新聞・2025/09/05掲載)


ベネッセアートサイト直島



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