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2年ぶり能楽「松山天狗」 来月4日、坂出・青海神社 チケット販売中
戦に敗れて讃岐に流された崇徳上皇の心情を描いた香川県坂出市ゆかりの能楽「松山天狗(てんぐ)」が10月4日、同市青海町の青海神社屋外特設舞台で上演される。市内では2年ぶりの公演。能楽五流派の一つ「金剛流」の人間国宝、金剛永謹(ひさのり)さんが出演する。座席は150席で、チケットを販売している。
松山天狗は、悲運の帝(みかど)・崇徳上皇を弔うため、西行法師が上皇の御廟所(ごびょうしょ)に訪れた夜、夢の中で上皇の霊が悲憤を募らせた際に天狗が現れ、逆臣を討つ様子を見せて慰めるという物語。
公演は地域の歴史や文化の発信、魅力創出を目的に地元有志や市などがつくる実行委が開催。2015年を初演に市内で過去4回開いており、同神社では17年以来の上演となる。
金剛流は、豪快な動きの中に華麗さや優美さがあることから「舞(まい)金剛」とも呼ばれる。今回の公演では、松山天狗の前に、面や装束を着けずに舞う仕舞(しまい)の「経正(つねまさ)クセ」「鉄輪(かなわ)」、狂言の「仏師」が演じられる。
開演は午後1時。雨天の場合は松山小学校体育館で行う。同校運動場の臨時駐車場と同神社間で無料のシャトルバスを運行する。チケットは一般4千円、小中高校生2千円、小学生未満無料。JR坂出駅構内の市観光案内所や市内の一部出張所などで販売している。
問い合わせは実行委事務局の市産業観光課〈0877-44-5103〉。
(四国新聞・2025/09/26掲載)