香川県仲多度郡琴平町の住民グループ「こんぴら山下(さんげ)ガイドの会」(佐藤公子会長)が、町内の名所・旧跡などを紹介する冊子「琴平まちかどナビ」を発刊した。町内で行ってきたまち歩きイベントの資料を一冊にまとめたもので、門前町の魅力をくまなく紹介している。


「琴平まちかどナビ」をPRする佐藤会長=香川県仲多度郡琴平町

「琴平まちかどナビ」をPRする佐藤会長=香川県仲多度郡琴平町


 まち歩きイベント「琴平まちかどナビゲーター」は、町などで組織する「こんぴら観光ブランド戦略会議」の活動の一環として、2021年にスタート。町内には「山上山下(さんじょうさんげ)」という言葉があるが、山上(金刀比羅宮)だけでなく山下(門前町)の魅力をあらためて地元住民に知ってもらおうと、同会がガイド役となって約4年間で45回実施した。
 冊子は、ガイドの際の配布資料を分かりやすく手直ししたもの。こんぴら五街道や町公会堂、高灯籠といった比較的知られたスポットだけでなく、勤王家・日柳燕石(くさなぎえんせき)ゆかりの旧料亭「松里庵」、壺井栄の小説「二十四の瞳」ゆかりのうどん店、町内にある橋名の由来など、隠れた名所も紹介。写真や歴史絵図もふんだんに使っている。
 B5判でオールカラー92ページ。町内の小学校などに寄贈したほか、1冊500円で、カフェ象山(きさやま)(同町榎井)など4カ所で販売している。
 佐藤会長は「知っているようで知らない琴平の歴史を、町内の人に伝えたい。琴平に興味のある町外の人にも手に取ってもらい、まち歩きのきっかけになれば」と話している。

(四国新聞・2025/10/09掲載)


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