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瀬戸内国際芸術祭2025=西讃の味、弁当に詰め 笠田高生が考案 9種の郷土料理 粟島で販売
瀬戸内国際芸術祭2025秋会期の会場の一つとなっている香川県三豊市詫間町の粟島で、笠田高校(同市豊中町)の生徒たちが、地元事業者とコラボレーションして西讃の郷土料理を取り入れた特製弁当を考案し、商品化された。生徒たちが付けた名称は「Marine Box(マリンボックス)~海の玉手箱~」。同校で畜産を学ぶ生徒たちが育てたブランド豚の肉を材料にしたカツサンドとともに、宿泊施設「ル・ポール粟島」で9日までの秋会期の期間中、限定販売している。
生活デザイン科2年生の希望者12人が、三豊市のほか、フレンチレストラン「ワイン食堂palmier(パルミエ)」(同市仁尾町)、粟島で事業を展開する「本気モード」(同市詫間町)とプロジェクトチームを結成。4月から粟島を訪れるなどして本格的に開発に取り組み、栄養バランスや彩りに気を配って何度も試作を重ねて完成させた。
代表的な郷土料理のレシピは、焼き上げた白身魚をほぐしてみそとだし汁であえたものをごはんにかけて食べる「さつま」、細かく切ったこんにゃくをだしで煮た同市仁尾町の家庭の味「さわさわ」、タコと里芋を煮付けた「いもたこ」。これらをはじめ、伊吹いりこと仁尾酢を使った「いりこなます」や「仁尾えび天の高瀬茶揚げ」など計9種類を詰め合わせた。
商品名は粟島にちなんで「海」から着想し、外国人観光客の訪問も意識して英語表記に。弁当のかけ紙や箸袋のデザインも生徒たちが手がけた。土日限定で1日10食を販売。価格は1350円。
カツサンドは、同校農産科学科が飼育しているうどんの切れ端を与えた豚の肉「うどん豚」、同校食品科学科が仕込んだ赤みそ、ワイン食堂palmier特製のフォカッチャを材料にしている。商品名は「『うーさん』と『おみそ』」。土日限定で1日10食を販売。価格は千円。
プロジェクトチームのリーダーの合田有沙さん(16)は「みんなで意見を出し合って考えてきた。いろいろな人に食べてもらい、三豊のことを知っていただけたらうれしい」と話した。
週末には生徒たちが粟島に出向いて直接PRしており、今後は1、9両日に予定している。
(四国新聞・2025/11/01掲載)

