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瀬戸芸作家、魅力知って 高松市美・来月27日まで 17人、絵画や立体23点
高松市美術館(香川県高松市紺屋町)で「コレクションに見る『瀬戸内国際芸術祭2025』の作家たち」が開かれている。沿岸部や島々で展開された作品とは趣を異にしており、新たな魅力に触れるとともに、9日に終了した瀬戸芸の余韻に浸ることができる。12月27日まで。
17人の作家による絵画や立体作品23点を展示。男木島で作品を展開した大岩オスカールの「虹」は縦約2メートル30センチ、横約5メートル50センチの大作。ニューヨークに拠点を移し、アーティストとして活動していこうという希望に燃えた心情を、地面から空へ突き抜けるように伸びている虹で表現した。
「トラウマ/日常」は豊島でインスタレーションを手がけた塩田千春による立体作品。びっしりと張り巡らされた黒い糸の中に、白い小さなワンピースのようなものがうっすら見え、日常生活における圧迫感や悩みがイメージされる。
ほかに、ミケランジェロの「最後の審判」に自画像を重ね合わせたユニークな作品や、4種類の土を混ぜた絵の具を使った作品などを間近で見ることができる。
同美術館の毛利直子学芸員は「作家が瀬戸芸で制作した新しい作品と過去の作品を比べて、特徴や印象の違いを感じてほしい」と来場を呼びかけた。
一般200円ほか。問い合わせは高松市美術館、電話087-823-1711。
(四国新聞・2025/11/13掲載)

