香川県仲多度郡多度津町葛原の西野金陵多度津工場で13日、今年仕込んだ新酒の「初しぼりの儀」が行われた。同社役員や取扱店関係者ら約40人が出席。搾りたての新酒を神前に供えるなどし、今後の作業の安全と上質な仕上がりを祈願した。


神前に供える新酒を注ぐ酒井製造課長(右)=香川県仲多度郡多度津町葛原、西野金陵多度津工場

神前に供える新酒を注ぐ酒井製造課長(右)=香川県仲多度郡多度津町葛原、西野金陵多度津工場


 今年も三豊市で収穫された酒米オオセトを使用し、10月19日に仕込み作業を開始。酒米に高温障害が出たものの、酒造りに問題はなく、杜氏(とうじ)の酒井史朗製造課長(56)は「奥深い香りと口に入れたときの滑らかさは例年通り。うまみと酸味が調和した新酒に仕上がった」としている。
 新酒「金陵 初しぼり」(720ミリリットル入り)として、22日から1本1650円で約3万本を販売する予定。
 一方、オオセトは高温に弱い品種のため、同社は今後、高温に強い品種の「にじのきらめき」や「にこまる」を使った酒造りにも挑戦していくとした。
 22、23の両日には、琴平町の金陵の郷で新酒や地元グルメが味わえるイベント「祝宴」を開く。時間は両日とも午前9時半~午後3時半。

(四国新聞・2025/11/14掲載)

金陵の郷



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