高松市の木工作家・喜多川千優さんの木工作品を紹介する「SEN STUDIO『自然と共に生きる』」が香川県高松市庵治町の歯ART美術館で開かれている。さまざまな木材で作られた皿や花器など約40点が並び、木の温かみに触れることができる。30日まで。


さまざまな木材を使った木工作品が並んでいる=香川県高松市庵治町、歯ART美術館

さまざまな木材を使った木工作品が並んでいる=香川県高松市庵治町、歯ART美術館


 喜多川さんは高松工芸高卒業後、岐阜県で木工の基礎を学び、2021年、自宅の一部をギャラリーに改装し、作家活動に入った。
 会場の壁にずらりとつり下げられているオーナメントは、作品制作の過程で生まれた端材を加工。「軌跡」をテーマにカエデやトチ、ナラなど11種の木材を使用しており、色合いの違いや断面の模様などを比較することができる。
 中央には「鉄媒染」という自然の染色技法で黒く発色したプレートや花器も展示。濃淡のある黒色や年輪からは重厚感が漂い、乗せたい料理やアクセサリーを想像しながら鑑賞できる。
 ほかに、小豆島のオリーブの木から制作した一輪挿しや、ゆりかごをイメージした作品が来場者を温かく迎えており、制作に使用している道具の展示もある。
 喜多川さんは「木の多様な表情や歩んできた時間、ぬくもりを感じてほしい」と来場を呼びかけている。
 入館料は一般600円ほか。問い合わせは歯ART美術館、電話087-871-0666。

(四国新聞・2025/11/24掲載)



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