四国出身の美術作家の作品を紹介する「ふるさと美術展」(よんでん文化振興財団主催)が10日、香川県高松市紺屋町の市美術館で開幕した。絵画や彫刻、版画など、若手からベテランまでの発想豊かな力作が楽しめる。21日まで。


四国出身の作家による力作が並ぶ「ふるさと美術展」=香川県高松市紺屋町、市美術館

四国出身の作家による力作が並ぶ「ふるさと美術展」=香川県高松市紺屋町、市美術館


 同展は、美術や音楽の道を志す学生を対象に奨学援助を行う同財団(高松市)が1996年から開催。11回目となる今展は香川出身の16人を含む奨学生29人の47点を展示している。
 新制作協会会員の曽根三千代さん=同市=は、音や風、光といった目に見えないものをテーマにしたアクリル画2点を出品。「彩りある時間」は、青を基調に色の重なりや流れるような曲線で表現しており、曽根さんは「何に見えるのか、自由に感じてほしい」と話している。
 丸亀市出身の上田哲也さんの「head spin」は、ブレイクダンスの技を木彫りで仕上げた彫刻。一定の間隔で音楽が流れ、回転するユニークさが光る。特別出展として、2020年度よんでん芸術文化奨励賞を受賞した山田彩加さん(愛媛県出身)のリトグラフも注目を集めている。
 訪れていた高松市の主婦、高島肇子さん(69)は「いろいろなジャンルの作品が並んでいて楽しい」と話した。
 13、14日に県出身者らによるミニコンサートと作家のギャラリートーク、20、21日にはワークショップ(一部予約が必要)がある。入場無料。

(四国新聞・2025/12/11掲載)


よんでん文化振興財団



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