香川県仲多度郡まんのう町吉野の大宮神社(黒木裕司宮司)に、新年を祝う巨大干支(えと)飾りがお目見えした。2026年の「午(うま)」にちなんだ白馬。氏子らが毎年制作するようになって約30年、県内外から訪れる大勢の参拝客を出迎え続けている。


境内に登場した白馬の巨大干支飾り=香川県仲多度郡まんのう町吉野、大宮神社

境内に登場した白馬の巨大干支飾り=香川県仲多度郡まんのう町吉野、大宮神社


 今回携わったのは、氏子総代会(杉上敏憲会長)の役員と有志の約10人。切り出してきた竹を細く割り、約千本の結束バンドを使って骨組みを作った。麻布を巻いて形を整え、シュロの皮を縫い付けて毛並みを表現。ひづめには、直径20センチ近くある竹を利用した。最後にスプレーペンキで隅々まで着色し、1カ月以上かけて完成させた。
 デザインを担当しているのは、今回で11年目という大西照行さん。20年ほど続けていた前任者を引き継ぐように関わり始めたが、「最初は今ほど手をかけていなかった」と振り返る。
 全体のデザインは大西さんが考案するが、実作業や細部のアイデアは仲間たちが頼り。その年の干支飾りを作りながら、次の年に使えそうなアイデアもストックしているという。
 境内には、大西さんが描いた巨大絵馬も飾られている。黒木宮司は「毎年ありがたい。氏子さんたちの気持ちが込められており、見に来てくれた人にも伝わっていると思う」と感謝を示すとともに、参拝者には「前へ前へと進む馬にあやかって、飛躍や挑戦の年にしてもらえれば」と願っている。

(四国新聞・2025/12/31掲載)



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