カナダを拠点に活動するアーティストのジャネット・カーディフによるサウンドインスタレーション作品「40声のモテット」が香川県丸亀市浜町の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で開かれている。天井高7メートルの展示室に設置された40台のスピーカーから音声が再生される作品。同館の建築的特性との融合や、空間を彫刻のように構築する臨場感あふれる音を肌で感じることができる。2月15日まで。


40台のスピーカーから聖歌隊の歌声が流れる作品「40声のモテット」を鑑賞する来場者=香川県丸亀市浜町、市猪熊弦一郎現代美術館

40台のスピーカーから聖歌隊の歌声が流れる作品「40声のモテット」を鑑賞する来場者=香川県丸亀市浜町、市猪熊弦一郎現代美術館


 カーディフはサウンド、彫刻、テクノロジーを融合させたインスタレーションなどを手がけ、世界各地で展覧会を開いている。瀬戸内国際芸術祭2010に参加した際にはパートナーのジョージ・ビュレス・ミラーとともに作品「ストーム・ハウス」を制作。作品は豊島で21年まで常設展示されていた。
 「40声のモテット」は01年にカナダ国立美術館で初公開し、世界約60カ所で展示されてきた代表作の一つ。16世紀イングランドの作曲家トマス・タリスによる「Spemin Alium(通称・40声のモテット)」をソプラノやアルトなど5声部59人で構成された聖歌隊の歌声が楕円(だえん)形に配置されたスピーカーから再生される。
 聖歌隊が目の前にいるかのような没入感ある空間で、カーディフは「観客は展示会場を自由に移動することで、各歌い手の声と密接につながれる。全員の歌声が重なる時、音の波が体を覆うような感覚を味わえるだろう」としている。
 このほか、カーディフとミラーによる作品の映像資料も紹介している。入場料は一般1500円ほか。問い合わせは丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、電話0877-24-7755。

(四国新聞・2026/01/15掲載)



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