県漆芸研究所(高松市番町)で、漆器の工程を紹介する「漆器ができるまで展」が開かれている。木地作りから塗りに至るまでの見本作品などが並び、漆芸の魅力や奥深さを伝えている。11月4日まで。


漆器ができるまでの工程を紹介する展示会=高松市番町、県漆芸研究所


 香川漆芸を身近に感じてもらおうと同研究所が開催。漆芸家による約50点の見本を展示している。

 工程見本は、蒟醤(きんま)の重要無形文化財保持者(人間国宝)・山下義人のヒノキの椀(わん)作品を展示。木材を削る、布張りといった下地作りや、上塗りなどの全31工程を1点ずつ実物で紹介している。同作品は初公開で、樹齢400年のヒノキを使用している。

 香川漆芸の技法の一つ蒟醤(きんま)彫りを施した手板7種類も並び、彫り方による表現の違いがうかがえる。漆器に使われる素地の見本コーナーでは、木や竹、金属、和紙など12種類が並んでいる。

 入場無料。問い合わせは同研究所、電話087(831)1814。

(四国新聞・2019/09/26掲載)

香川県漆芸研究所


所在地 香川県高松市番町1-10-39
TEL 087-831-1814


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