漆を使った「変(かわ)り塗(ぬり)」をテーマにした「変幻自在 変り塗展」が香川県高松市番町の県漆芸研究所で開かれている。工程や見本を中心に紹介し、香川漆芸三技法以外の表現方法を伝えている。3月1日まで。


さまざまな変り塗の見本が展示されている=香川県高松市番町、県文化会館

さまざまな変り塗の見本が展示されている=香川県高松市番町、県文化会館


 「変り塗」は、卵殻や種など自然の素材と漆を組み合わせたり、凹凸を作ったりする技法。江戸時代に刀のさやを彩るために発展したとされ、多彩なバリエーションがある。
 同研究所修了生の山田果林が制作した見本手板は、豆腐を混ぜて粘性を出した漆をはけでなぞり、青海波(せいがいは)模様を付けた「絞漆(しぼうるし)(刷毛目(はけめ))」や、漆が乾く前に垂らした油の形がまだら模様のようになっている「油滴(ゆてき)」などを紹介。素材の多様性や質感の違いを楽しむことができる。
 「変り塗」の代表的な技法を取り入れた作品「七七子塗箱(ななこぬりはこ) 大・小」は、乾燥した菜種を漆を塗った面にまき、漆が乾いてから種をはがしている。その上から朱色の漆を塗り重ねて研ぐことで、種の輪郭が黒く浮き上がっている。
 工程見本では、たたいて模様を盛り上げたり、文様に粉をまいて華やかな仕上がりにする津軽塗などをピックアップ。このほか木目や竹を再現したり、藍の染料を混ぜている見本などを展示している。
 滝本英恵実習指導員は「香川では見られない珍しい技法が多く並び、三技法以外の表現方法がたくさんあることを知って」と来場を呼びかけている。入場無料。

(四国新聞・2026/01/29掲載)


香川県漆芸研究所



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