日本最古の芝居小屋・旧金毘羅大芝居(金丸座)が残るなど、まちの中に歴史が息づく琴平町で28日、現代サーカスの国際フェスティバル「こんぴらだんだん」が始まった。日仏のアーティストがさまざまなパフォーマンスを繰り広げ、来場者たちは目の前の非日常的な世界観を楽しんだ。29日まで。


建設現場の高所作業からインスピレーションを受けた作品「OLA!」=琴平町公会堂


 同フェスは瀬戸内サーカスファクトリー(高松市、田中未知子代表理事)が主催。今回は「KOTOHIRAラビリンス=迷宮」をテーマに、国の登録有形文化財に指定されている町公会堂など5カ所で多彩な曲芸などを披露した。

 このうち町公会堂では、建設現場の高所作業からインスピレーションを受けた作品「OLA!」を開催した。公会堂内に組み立てられた高さ約7メートルのセットを舞台に出演者がパフォーマンスを披露。エアリアル(空中芸)やジャグリングなどの曲芸、ミュージシャンによるドラム演奏、特殊照明などが融合した作品に来場者から大きな拍手が送られた。

 愛媛県西条市から訪れた小学2年の原岡宙吹君(7)は「空中芸は出演者が落ちないかどきどきしたが、とてもきれいで面白かった」と満足そうに話していた。このほか、フランスを代表するジャグリング集団「コレクティフ・プロトコル」や人形遣い・勘緑さん率いる「木偶舎」などの公演も行われた。

 29日は琴電琴平線仏生山~琴平駅間で特別電車「ナイトサーカストレイン」を運行する。午後5時27分に仏生山駅を出発し、車内でアーティストがパフォーマンスを披露するほか、琴平駅到着後に町公会堂で「OLA!」を鑑賞する。定員70人。料金は琴平駅までの運賃込みで8千円。問い合わせは〈080(2977)5469〉。

(四国新聞・2019/09/29掲載)



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