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引田城の在りし日復元 AI駆使、イラスト公開 東かがわ市教委、故香川さんの素描基に
東かがわ市教委は、香川県東かがわ市引田の市歴史民俗資料館で、国史跡「引田城跡」の復元イラストの公開を始めた。歴史考証イラストレーターとして活躍した故香川元太郎さんのラフスケッチと、それを基に人工知能(AI)を駆使して在りし日の引田城の姿を描いた絵などを展示している。来年3月31日まで。
引田城は1587(天正15)年、豊臣秀吉の家臣・生駒親正が讃岐入りした際に最初に入城、高松城や丸亀城と共に生駒氏による領国支配の拠点となった。城跡は、2017年に日本城郭協会(東京)の「続日本100名城」に選定、20年には国史跡に指定された。
市教委は市民や子どもたちに城跡の全容をイメージしてもらおうと、歴史教科書の挿絵などで有名な香川元太郎さんに、復元イラストの制作を依頼していた。ところが、香川さんが24年12月に急逝。香川さんは同年10月に現地へ調査に訪れた際、ラフスケッチを描いており、それを基に復元してくれる人を探した。
白羽の矢が立ったのは、市制施行20周年記念で市を題材にスマートフォン向けゲーム「Glove Story(グローブストーリー)」を制作、ウェブ解析士協会(東京)のメンバーで市内在住の八木暁史さん(41)。
香川さんのラフスケッチは翼山から引田城跡のある城山を望む構図で、現地調査の成果を踏まえて細かい部分まで立体的に表現。八木さんは自身でも現地を見学したり、大正時代に描かれた「引田城想像図」など数少ない引田城跡の資料に当たったりしながら、AIも駆使して延べ5日ほどで復元イラストを完成させた。
復元イラストの公開は「城の日」の4月6日に始まり、初日は八木さんも駆け付けた。八木さんは子どもたちに城跡を身近に感じてほしいと、ドット絵風や西洋画風に編集したイラストも展示。市教委は「興味を持ってもらうことで新たな発見につながれば」としている。
開館時間は午前9時~午後5時(入館は同4時半まで)。無料。火曜と年末年始は休館。問い合わせは同館〈0879-33-2030〉。
(四国新聞・2026/05/03掲載)

