私たちの生活に欠かせない布団。寝具の総合メーカー「四国繊維販売」(香川県高松市香川町)は国内最大規模の工場で、年間60万枚の布団などを販売している。大切な睡眠を支える寝具、その製造にはスタッフの職人技が随所で見られた。


次々と流れてくる綿を手際よく詰めていく=香川県高松市香川町、四国繊維販売

次々と流れてくる綿を手際よく詰めていく=香川県高松市香川町、四国繊維販売


 スタッフの佐藤知巳さん(36)の案内で見学をスタートした。まず始めに掛け布団の「がわ」と呼ばれる生地の裁断、縫製作業。
 裁断の機械は600枚まで重ねて一気に切ることができるそうだ。全工程の中で一番難しいとされるのが次の縫製作業。この日は女性スタッフが人気商品のクッションカバーを手がけており、「まっすぐきれいに縫うことが難しい」と教えてくれた。
 続いては三人で行う敷布団の綿入れ。二人が手早く生地をセッティングしローラーに乗って運ばれてくる綿を詰める。それをもう一人が台の上から移動させるのを繰り返す流れだ。思った以上の早さで次々と完成し、改めてチームワークと手際の良さに圧倒された。


針が22本あるミシン。綿を生地で挟んで縫い合わせ、敷布団やベッドパットになる

針が22本あるミシン。綿を生地で挟んで縫い合わせ、敷布団やベッドパットになる


 綿が入った敷布団は「キルティング」という工程へ。特注のオリジナルミシンを使い、折りたたみやすく、綿が動かないようにするためだ。
 次のエリアに進むと、重機のような機械で作業する様子が目に飛び込んできた。ここではクッション材を製造している。リサイクルしたポリエステルを不織布に加工して重ね、成形した後に熱処理をする。自社で手がけることでサイズや硬さを自在に調節できるため、さまざまなニーズに対応できるという。
 一連の作業工程の中で、印象に残ったのはスタッフが真剣に取り組む姿勢。その姿勢が「睡眠」をサポートする布団製造を支えているのだと感じた。また、各所で笑顔であいさつをしてくれる姿も心を豊かにしてくれた。
 佐藤さんは「普段、何気なく使っているものが、人の手によって作られていることを知って。子どもたちにも気軽に見学してほしい」と話している。見学希望者は四国繊維販売、電話087-886-8184まで。

(四国新聞・2026/05/09掲載)



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