新屋島水族館(香川県高松市屋島東町)のリニューアル工事に伴い、同市瀬戸内町の市中央卸売市場の旧青果棟にオープンした「市場水族館」が5月、開館から1年を迎えた。期間限定の施設ながら、気軽に立ち寄れる価格設定や立地、生き物との距離の近さが来館者から好評で、年間10万人が訪れるスポットになっている。


間近で見るカメの大きさに驚く子どもたち=香川県高松市瀬戸内町、市場水族館

間近で見るカメの大きさに驚く子どもたち=香川県高松市瀬戸内町、市場水族館


 新屋島水族館は昨年4月から工事のため休館。新たに直径約16メートルの円形巨大水槽を設けるなど施設を刷新して、来春のリニューアルオープンを目指している。
 市場水族館は工事中の生き物の“仮ずまい”として昨年5月に開館し、大小20~30の水槽で約100種千個体を公開している。元気いっぱいのコツメカワウソや陸地をよちよちと歩くフンボルトペンギンが愛嬌(あいきょう)を振りまいており、悠々と泳ぐカメや、餌を求めて口をパクパクと動かす金魚、ウツボ、チンアナゴ、クラゲ、エイなども楽しめる。
 人気の理由の一つは気軽に立ち寄れることだ。入館料は3歳から小学生以下が300円、中学生以上が700円で、駐車場無料のため、家族連れを中心にリピーターが多く、学校帰りの子どもたちでにぎわうこともあるという。うみまち商店街など周辺の飲食店との相乗効果も生まれている。
 コンパクトな施設ならではの良さが生き物との距離の近さ。餌やり体験などの触れ合い企画が来館者の人気を集めている。同館の担当者は「スタッフと来館者の距離も近い印象。解説を聞くことで生き物をより身近に感じてもらえている。こうした空気感は新施設でも大切にしたい」と語る。
 同館は子どもたちの学びの場としての役割も大切にしている。3月からは月1回、入り口前に市の移動図書館車「ララ号」が巡回。「水辺のおはなし会」と銘打ち、読書ボランティアによる本の読み聞かせも実施している。香川大学の学生が不定期で行うデジタル紙芝居の上映も人気という。
 担当者は「地元の方々に生き物との触れ合いを楽しんでもらい、地域活性化にもつなげたいとの思いは屋島山上と変わらない。今後も多くの人に足を運んでもらいたい」と話している。

(四国新聞・2026/06/07掲載)



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