中村由信の写真作品紹介 直島で企画展 写真家・下道さん調査
香川県香川郡直島町の「宮浦ギャラリー六区」で、同町出身の写真家中村由信さん(1925~90年)をテーマにした調査企画展「瀬戸内『直島時代の中村由信』資料館」が開かれている。写真家で美術家の下道基行さん(47)=同町=が独自に調査を進める中で新たに発見した上京前の中村さんの作品などを紹介している。11月29日まで。
中村さんは20代の時、現在の三菱マテリアル直島製錬所に勤める傍ら、直島を中心とした瀬戸内の島々の風景や暮らしをテーマに撮影を始めた。岡山県出身の写真家緑川洋一さん(15~2001年)に師事し、1950年ごろには同僚らと写真撮影に親しむ団体を結成し、5年ほど活動。上京後はプロの写真家として活躍した。
同ギャラリーは2013年に建築家西沢大良さんが設計し、福武財団(同町)が運営。19年9月からは、下道さんが瀬戸内海の民俗や歴史を調査する拠点として活用し、「瀬戸内『□□□』資料館」と銘打ち定期的に調査結果を展示。「□□□」の中には各展示のテーマを表記している。
8回目の今回は、2月に町内にある中村さんの実家から1950年代に撮影された写真のネガが数多く見つかったことから、中村さんに焦点を当てた展示を企画。会場では、これらのネガから現像した写真を上映し、当時の直島の風景や人々の姿に町民らが懐かしそうに見入っている。中村さんの作品が掲載された写真雑誌も紹介しているほか、表現スタイルの誕生とその時代背景についても掘り下げている。
下道さんは「来場者が写真を通じて当時を振り返るきっかけになれば。中村さんの功績が写真界で評価されることを目指し、今後も調査を続けたい」と話している。
開館は土、日曜、祝日。時間は午後1時~同5時(最終入館は同4時半)。鑑賞料金は520円ほか。
(四国新聞・2026/09/26掲載)

