四国内の神社で唯一、どぶろく醸造の許可を得ている三豊市豊中町の宇賀神社(大宮益良宮司)で17日、どぶろくの口開け式があり、氏子らが味や香りなどの出来栄えを確かめた。


石臼でひき、どぶろくを仕上げる氏子の代表=三豊市豊中町、宇賀神社


 宇賀神社は食と酒造りの神を祭っており、春と秋の年2回、五穀豊穣(ほうじょう)を願ってどぶろくを醸造。春に製造したものは伊勢神宮(三重県伊勢市)に奉納している。

 今秋も地元で育った酒米オオセト約140キロと井戸水を使い、9月26日から境内にある「御神酒殿(おみきでん)」で仕込みを開始。300年以上前から受け継がれる製法で、約260リットルのどぶろくを仕上げた。

 この日は完成を祝う神事があり、氏子ら約50人が出席。とろみのある乳白色の新酒を神前に供えた後、ゆっくりと口に含んで伝統の味わいを堪能していた。

 杜氏(とうじ)の赤瀬好生さん(47)によると、今年のどぶろくは香りが高く、上々の仕上がりという。宇賀神社では19日に「どぶろく祭り」を開き、15:00から20:00まで参詣者にどぶろくを振る舞う。

(四国新聞・2019/10/18掲載)

宇賀神社


所在地 香川県三豊市豊中町笠田笠岡2178


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