朝晩の冷え込みが次第に強まり、木々が色づき始めた。高松のイロハカエデの紅葉日は11月18日が平年値だが、今秋は9月以降の気温が高めで推移しており、県内各地の紅葉の見頃は例年より遅くなりそう。今回は誰もが知る紅葉スポットではなく、市町役場や観光協会、地元の人らに聞いた「穴場」を紹介する。

山あい赤く染め


綾川・柏原渓谷(2018年11月撮影)

綾川・柏原渓谷(2018年11月撮影)


 徳島との県境に近い棒賀神社(観音寺市大野原町)は、山あいで昼夜の寒暖差が激しいため、色づきが抜群。モミジの赤とイチョウの黄色の対比が目を引く。

 千足ダム(東かがわ市川股)の管理事務所周辺にはモミジが立ち並ぶ。前山ダム(さぬき市前山)の周辺はクヌギが茶色く色づき、ダムの湖面に映える。

 柏原渓谷(綾川町枌所東)では、モミジなどが清流のせせらぎとともに満喫できる。虹(こう)の滝(三木町小蓑)でも周辺の渓谷が色鮮やかに彩られる。

絶景とともに


観音寺・天空の鳥居(2019年11月撮影)

観音寺・天空の鳥居(2019年11月撮影)


 「天空の鳥居」として親しまれる高屋神社本宮(観音寺市高屋町)では、モミジと眼下の絶景を同時に味わえる。金刀比羅宮の参道に近い琴平公園(琴平町)はモミジが美しい。

 綾歌森林公園(丸亀市綾歌町)はハイキングしながら紅葉を楽しめるのが魅力。聖通寺山にある常盤公園(坂出市坂出町)周辺は自然豊かで、木々が黄色に染まる。県立桃陵公園(多度津町桃山)の落ち葉のじゅうたんも一興だ。

夜幻想的に


小豆島・いづみ公園(2018年11月撮影)

小豆島・いづみ公園(2018年11月撮影)


 紅葉のライトアップも見逃せない。いづみ公園(小豆島町福田)では、17日午後5時半~同8時に築池周辺の紅葉が照らされる。満濃池森林公園(まんのう町七箇)は、22日~12月1日の夜間に園内が幻想的な雰囲気に包まれる。

イチョウ鮮やか


三豊・釈迦堂(2017年11月撮影)

三豊・釈迦堂(2017年11月撮影)


 釈迦堂(三豊市財田町)のイチョウは高さが26メートルあり、黄色い葉をまとうと圧倒的な存在感。西光寺(土庄町)の境内には、樹齢250年以上とされるイチョウの大樹がそびえ立つ。

 まちなかのイチョウ並木でお薦めは、善通寺市南町の市道「ゆうゆうロード」。総本山善通寺の五重塔を背景に、この時季だけの景色が出現する。

(四国新聞・2019/11/17掲載)



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