高松市美術館(高松市紺屋町)で、「美術館今昔ものがたり」と題した常設展が開催されている。戦後、高松市美術館の開館に奔走した作家の功績を作品とともに紹介。近年注目を集める瀬戸内国際芸術祭の作家の作品も並び、美術館を取り巻く環境の変化を昔と今の視点から伝えている。22日まで。


高松市美術館が所蔵する瀬戸内国際芸術祭出品作家の作品が並ぶ=高松市紺屋町、同館


 高松市美術館は栗林公園内で1949年に「高松美術館」としてオープン。公立美術館としては戦後第1号とされ、88年に現在の市街地中心部に移転した。本展は高松市美術館の誕生から今年で70周年になることを記念したもので、所蔵品の中から約50点を展示している。

 展示室2では、高松市美術館開館のための募金運動で中心的な役割を果たした漆芸家・明石朴景の蒟醤(きんま)の箱や、開館後に精力的に美術講座を開いた画家・谷本重義の油彩画など15人の作品が並ぶ。展示室1では、大岩オスカールや大竹伸朗ら瀬戸芸出品作家23人の作品を展示。大岩の作品は米ニューヨークの町並みをカラフルに画いた油彩画で、瀬戸芸でのイメージとは違った作風が見られる。

 入場料は一般200円ほか。問い合わせは高松市美術館、電話087-823-1711

(四国新聞・2019/12/19掲載)

高松市美術館


所在地 香川県高松市紺屋町10-4
開館時間 9:30~17:00
休館日 月曜日(祝休日の場合は翌日) 、年末年始(12/29~1/3)
TEL 087-823-1711


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