昨年1月の能登半島地震で甚大な被害を受けた被災地の復興を支援する「石川物産展」が4日、香川県高松市牟礼町の道の駅源平の里むれで始まった。現地から取り寄せた菓子や海産物、クラフトビールなど107種、約2500点を販売している。売り切れ次第終了。


 残暑のせいか何だか追われている気分。せめてお昼ご飯はゆっくりしたい。スマートフォンでグルメサイトのアプリを検索。気になるお店は全国どこでもお気に入りに登録している。ここだ。現在地から徒歩5分。「喫茶アズマヤ」(香川県高松市鍛冶屋町)に向かった。


 レストランの格付けで知られるミシュラン(本部・フランス)は、優れた建築、デザインのホテルを顕彰する「第1回ミシュランアーキテクチャ&デザインアワード」に世界の五つのホテルを選出。日本からは唯一、世界的建築家の安藤忠雄さんが設計したベネッセハウス(香川県香川郡直島町)が選ばれた。建築とアートが融合した点などが評価を受けた。10月8日にパリで最優秀ホテルを発表、表彰する。


 東山魁夷せとうち美術館開館20周年記念秋の特別展「東山魁夷の『窓』」(四国新聞社共催)が6日から香川県坂出市沙弥島の同美術館で開かれる。国内外の美しい風景や街を描いた東山魁夷(1908~99年)が、風景をどのように捉え、表現したのかを「窓」というキーワードから考察する。


東山魁夷《夕かげ》1969年長野県立美術館 東山魁夷館蔵

東山魁夷《夕かげ》1969年長野県立美術館 東山魁夷館蔵


 魁夷は昭和を代表する日本画家の一人。今展は3章とエピローグの4部構成で、海外の町並みや自然を映す水面など28点を展示する。
 第1章は「暮らしの窓」をテーマに古き町が積み重ねた時間と、人々の営みが感じられる作品を紹介する。今展のチラシを飾っている「窓」はドイツのローテンブルクでのスケッチをもとに描かれた。温かみのある壁と白枠の窓、ベンチなどが描かれ、素朴な暮らしを想像できる。
 第2章の「奏であう窓」では、繰り返し並ぶ窓の面白さに注目して「内庭」や「夕かげ」をピックアップ。京都の鳥羽街道を題材にした「街道の家」は、格子戸や障子戸、2階にある虫籠(むしこ)窓など、さまざまな大きさの四角形をリズムよく描いた。
 「繋(つな)ぐ窓」と題した第3章は、窓を二つの世界を区切りながらつなぐものと捉え、樹木のトンネルや唐招提寺御影堂のふすまに描かれた作品の試作を取り上げた。また、水面を境に上下対称となる構図の「静夜」では、月を水面に浮かばせることで現実の風景を幻想的な世界に思わせている。
 エピローグでは魁夷の自画像とも言える「ローテンブルクの門」や随筆集を紹介。過去と未来をつないだり、理想的な人の在り方を象徴するものとして描かれた窓に出合うことができる。
 会期は11月3日まで。入場料は一般800円(瀬戸内国際芸術祭秋会期中はパスポート提示で640円)ほか。問い合わせは東山魁夷せとうち美術館開館、電話0877-44-1333。


東山魁夷《エルシノアの街》1963年 香川県立東山魁夷せとうち美術館蔵

東山魁夷《エルシノアの街》1963年 香川県立東山魁夷せとうち美術館蔵


◎関連イベント
■特別講演会 13日午後1時30分から/坂出市万葉会館大ホール/定員200人/講師 尾崎正明(美術史家・京都国立近代美術館元館長)/インターネットか直接同館へ
■夕焼けコンサート 19日午後6時から/同館1階ラウンジ/定員60人/1500円/出演 高松市出身のバイオリニスト西浦詩織とピアノの中村文香、フルートの中村優花のトリオ「shiOlivia(シオリビア)/同館ホームページなどにある県電子申請・届出システムから申し込む
■学芸員によるミュージアムトーク(申し込み不要) 6、20日、10月4、18日、11月1日の各午前11時から/同館展示室/無料だが観覧券が必要

(四国新聞・2025/09/04掲載)


香川県立東山魁夷せとうち美術館



 身近な生き物を題材とした漆芸や金工作品を紹介するコレクション展「いきもの図鑑―香川の漆芸と金工」が香川県高松市紺屋町の市美術館常設展示室で開かれている。県内出身作家らによる49点が並び、素材や技法によって変わる生き物の姿を楽しむことができる。28日まで。


香川の漆芸と金工にあしらわれた生き物を紹介するコレクション展=香川県高松市紺屋町、市美術館

香川の漆芸と金工にあしらわれた生き物を紹介するコレクション展=香川県高松市紺屋町、市美術館


 江戸時代に活躍し、讃岐漆芸の基礎を築いた玉楮象谷による代表作「狭貫彫堆黒(さぬきぼりついこく) 松ケ浦香合(まつがうらこうごう)(隠し文字・松)」は、朱漆の地に黒漆の貝と「後拾遺和歌集」の和歌が掘り出されている。当時の高松藩主松平頼胤(よりたね)に命じられ同じものを18個作ったとされており、それぞれに和歌の18文字の内1文字を「隠し文字」としてあしらっている。
 また「双魚置物(そうぎょおきもの)」は、高松市出身の金工家北原千鹿が金属の板を打ち出して2匹の魚を制作。泳いでいる姿を黒い漆塗りの台が水面のように映し出している。さまざまな技法を盛り込むのではなく、あえて素朴に表現し優雅に仕上げた。
 ほかに重要無形文化財保持者(人間国宝)の漆芸家磯井正美によるチョウが彫られた水指や、架空の生き物を題材にした作品も並んでいる。
 同館の牧野裕二学芸員は「愛らしい動物の表現がたくさん並んでいる。楽しみながら香川ゆかりの漆芸や金工に親しんでほしい」と来場を呼びかけた。
 入場料は一般200円ほか。問い合わせは高松市美術館、電話087-823-1711。

(四国新聞・2025/09/04掲載)


高松市美術館



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