フランス、台湾、米国、オランダ…。さまざまな国から訪れた巡礼者が白装束に身を包み、道を行く。

 悩みや苦しみ、迷いと向き合う道場として、何世紀にもわたり人々を引きつけてきた四国遍路。近年は世界遺産登録に向けた機運が高まる中、外国人や若者の巡礼者も増えている。

 2020年は4年に1度のうるう年。八十八番札所・大窪寺(香川県さぬき市)から「逆打ち」で巡ることで、功徳が増すと言われる年となる。さらに今年は、空海が921(延喜21)年に醍醐天皇から「弘法大師」の大師号を贈られて1100年の節目とも重なる。

 遍路新時代へ―。令和時代に入り、最初の「貴縁」を授かる年が明けた。青い空と海、豊かな緑、歴史が待つ巡礼の旅が始まる。


まんのう町吉野の大宮神社(黒木裕司宮司)の境内に12月30日、来年の干支(えと)「子(ね)」にちなんだ巨大なネズミのオブジェがお目見えした。新年は東京五輪・パラリンピックイヤーとなることから、ネズミは右手に日本を応援する旗を持っており、年の瀬参りに訪れた参拝客らから早くも“チュー”目を浴びている。


 令和となって初めての元日が間近に迫る中、善通寺市の総本山善通寺(菅智潤法主)では、新年に向けた準備がいよいよ大詰めを迎えている。境内では大勢の初詣客を迎えようと、お守りなどの授与所の開設や露店の設置作業などが慌ただしく進んでいる。元日0:00からは恒例の「年明けうどん」の無料接待が行われる。


 善通寺市弘田町の四国霊場74番札所・甲山寺(大林教善住職)は、来年元日から新しいお守り「そわか守」の授与を始める。新時代にふさわしい新感覚のお守りとなっており、甲山寺は「一人一人の願いをかなえるためのお守り。多くの方にお持ちいただき、心の安堵(あんど)感を満たしてほしい」としている。


 四国霊場66番札所・雲辺寺(徳島県三好市、淵川敬心住職)の本堂に、国指定重要文化財の毘沙門天立像をモチーフにした鉄製の“メタル毘沙門天”がお目見えした。制作したのは、県美術展覧会(県展)彫刻部門で2015年と17年に知事賞を受賞した彫刻家中井弘二郎さん(48)=高松市=。アートな仏像は参拝者から「鉄独特の重量感と威厳があり、力強い姿だ」と注目されている。


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