新緑の季節を迎えた香川県小豆島町の寒霞渓で、島の一部の地域だけに自生する希少植物「ショウドシマレンギョウ」が見頃を迎えた。四望頂(しぼうちょう)展望台周辺の遊歩道沿いでは、直径2~3センチのかれんな黄色い花が風に揺れ、訪れた観光客らの目を楽しませている。



 ショウドシマレンギョウはモクセイ科の落葉低木。少し緑がかった黄色い花を咲かせ、葉の色が淡い緑色なのが特徴。1973年に小豆島固有の新種と認定され、現在は県のレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。

 「寒霞渓ロープウェイ」の運行会社によると、今年は例年並みの今月20日ごろから咲き始めた。定期的に寒霞渓を散策している土庄町渕崎の自営業、丸尾光さん(46)は「若葉の中、小さな花を精いっぱい咲かせている様子に元気をもらった」と話していた。

 花は5月初旬まで楽しめるという。

(四国新聞・2022/04/30掲載)



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