ベテラン記者のグルメ備忘録　この味を忘れない＝リバプール（香川県観音寺市村黒町）　洋食の王道そろい踏み

　香川県観音寺市と三豊市を結ぶ幹線に面した昔ながらの喫茶店。マスターが好きなミニクーパーが玄関に飾られている。なるほど、それでイギリス、リバプールか。

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　メニューの数は何と約200。日替わりのタイムランチもいいけど、がっつり食べたい日は「リバプールスペシャルランチ」を選ぶ。
　まずは約20センチのジャンボエビフライ。このぷりぷり感がたまらないんだな。脇を固めるのはハンバーグにポークソテー。洋食の王道がそろい踏みだ。ソースは赤ワインも入った特製デミグラス。肉は歯応えがしっかりと。かむほどに深みのある味が口中に広がる。
　卵スープにフルーツ盛り合わせ、たっぷりのコーヒーが付いて1680円ってリーズナブルじゃない？
　創業は1989年。窓の外に財田川が流れ、向こうに「天空の鳥居」の稲積山も。席間が広く、アンティークなソファもいい感じ。常連とおぼしき年配客が新聞や雑誌を読んだり、気さくなマスターとの会話を楽しんだり。ゆっくりと時間が流れている。いいなあ。
　リバプールと言えば、創業以来の名物を忘れちゃいいけない。“伝説の”と形容される「カツサンド」。キッチンカーのメニューとしてイベント会場などでも熱々を味わえる。今度見かけたら、ぜひ。

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（四国新聞・2025/12/19掲載）

リバプール

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