東照寺(田ノ口薬師)(香川県東かがわ市白鳥)

 厄よけの「田ノ口薬師」として知られ、日本三薬師の一つ。本尊の「薬師瑠璃光(るりこう)如来」は弘法大師空海が満濃池を修築後に同寺に立ち寄って作り上げたとされる秘仏だ。今回もインフルエンザなどの感染症対策を継続するため本堂への立ち入りは厄よけ者のみとする方針。地下の回廊巡りや本堂前の石臼に数え年分のさい銭を入れてきねでつく習わしは参拝者全員が体験できる。
 【メモ】高松自動車道白鳥大内ICから車で約10分。最寄り駅はJR讃岐白鳥駅。問い合わせは同寺〈0879-25-4817〉。


与田寺(香川県東かがわ市中筋)

 厄よけ寺として知られる四国霊場の奥の院。ここ数年同様、インフルエンザなどの感染症対策で厄よけ祈願(受付時間は午前8時~午後4時)は、今回も本人または代理人のみ本堂に立ち入れる形式とする。三が日が晴天の場合は普段見ることができない多宝塔を開帳。3日午後1時からは柴燈(さいとう)大護摩供養が厳かに営まれる。
 【メモ】高松自動車道白鳥大内ICから車で約3分。約600台分の無料駐車場を用意している。最寄り駅はJR三本松駅。問い合わせは同寺〈0879-25-4726〉。


おみくじを引き、一年の開運を願う多くの参拝客=2025年1月1日、香川県東かがわ市中筋の与田寺

おみくじを引き、一年の開運を願う多くの参拝客=2025年1月1日、香川県東かがわ市中筋の与田寺


白鳥神社(香川県東かがわ市松原)

 日本武尊(やまとたけるのみこと)が白鳥になって舞い降りたという伝説が残る。干支(えと)の「午(うま)」があしらわれたジャンボ絵馬(高さ5・5メートル、幅7・5メートル)には元日午前0時から願い事を書き込める。新年の幕開けから2時間程度は甘酒やお茶などの接待もある。3日は恒例の新年弓道大会が開かれる。境内にある日本一低いとされる御山(標高3・6メートル)に登ると社務所で登山証を発行する。
 【メモ】高松自動車道白鳥大内、引田両ICから車で約10分。最寄り駅はJR讃岐白鳥駅。問い合わせは同神社〈0879-25-3922〉。


郷照寺(香川県綾歌郡宇多津町)

 青ノ山の麓の高台に位置する四国霊場78番札所。815(弘仁6)年に弘法大師空海が訪れ、厄よけの誓願をしたことから「厄除(よけ)うたづ大師」として信仰を集めている。除夜の鐘は31日午後11時40分ごろから突き始め、参加した108人には記念品を贈る。31日夜から3日夜までは境内をライトアップする。厄よけの祈とうの受け付けは三が日が午前8時から午後5時まで、4日以降が午前9時から午後4時まで。
 【メモ】JR宇多津駅から徒歩で約15分。高松自動車道坂出ICから車で約10分。問い合わせは同寺〈0877-49-0710〉。


滝宮天満宮(香川県綾歌郡綾川町滝宮)

 菅原道真が讃岐国司に任じられた際の居住地跡と伝わる。学問の神様ゆかりの地として、大学や高校などの入試を控えた受験生や保護者が毎年、合格祈願のために大勢訪れている。三が日は「福」の文字が入った福あめを、高校生らによる福娘が各日2回(午前10時から、午後2時から)振る舞う。1月25日の初天神祭で行うお焚(た)き上げは、同宮で授与したお守りやしめ縄などに限って受け付ける。
 【メモ】琴電滝宮駅から徒歩、高松自動車道府中湖スマートICから車でそれぞれ約5分。問い合わせは同宮〈087-876-0199〉。


金刀比羅宮(香川県仲多度郡琴平町)

 「こんぴらさん」の愛称で親しまれ、本宮まで785段、奥社まで1368段ある石段が有名。31日午後5時から本宮で大はらえ式、元日午前0時からは新年最初の祭事・歳旦祭が営まれ、午年にちなんだ御朱印の授与が始まる。境内では2頭の白い神馬を見られるほか、馬の銅像も。通常は夜間参拝はできないが、31日夜から1月3日午後8時までは特別に大門を開門しており、参拝可能。
 【メモ】JR、琴電の両琴平駅から表参道まで徒歩約15分。高松自動車道善通寺ICから車で約15分。問い合わせは同宮〈0877-75-2121〉。


新たな年の幸せを願い、手を合わせる初詣客=2025年1月1日、香川県仲多度郡琴平町の金刀比羅宮

新たな年の幸せを願い、手を合わせる初詣客=2025年1月1日、香川県仲多度郡琴平町の金刀比羅宮


総本山善通寺(香川県善通寺市善通寺町)

 弘法大師空海の生誕地として知られる真言宗善通寺派の総本山。元日午前0時からは新年最初の法要「修正会(しゅしょうえ)」、年明けうどんの接待(限定千食)、干支の限定御朱印の授与が始まる。正月特別護摩祈とうは、元日は午前0時から同1時までと同9時から午後4時まで、2、3日は午前9時から午後4時まで実施する。周辺道路は、臨時の一方通行など交通規制が行われる。
 【メモ】高松自動車道善通寺ICから車で約10分。JR善通寺駅から徒歩約15分。中央小学校に臨時駐車場(有料)。問い合わせは同寺〈0877-62-0111〉。


金倉寺(香川県善通寺市金蔵寺町)

 四国霊場76番札所。天台宗寺門派の宗祖である智証大師円珍の生誕地で、旧陸軍第11師団長時代の乃木希典が寄宿していたことでも知られる。境内には、大みそかに訪ねてきた妻を追い返したという「乃木将軍・妻返しの松」も。元日午前0時から餅やお守り札を数量限定で配る。三が日は午後3時から正月初護摩供養を実施するほか、キッチンカーの出店もある。
 【メモ】高松自動車道善通寺ICから車で約5分、JR金蔵寺駅から徒歩約10分。三が日は駐車場が無料となる。問い合わせは同寺〈0877-62-0845〉。


讃岐宮県護国神社(香川県善通寺市文京町)

 敷地面積約3・4ヘクタールの境内は木々に包まれ、厳かな雰囲気が漂う。本宮には、明治維新以来の県出身の戦没者が祭られている。元日午前0時からは、恒例となっている善通寺龍神太鼓の初打ちと居合演武、新春福引(先着800人)を実施。2日午前9時半からは、都山流尺八「洪風会」による奉納演奏が行われる。三が日はキッチンカーの出店もある。
 【メモ】高松自動車道善通寺ICから車で約10分。JR善通寺駅から徒歩約10分。問い合わせは同神社〈0877-62-0048〉。


大水上神社(香川県三豊市高瀬町)

 水の神様を祭り、「讃岐一宮」の田村神社(高松市)に次ぐ「讃岐二宮」として知られる。31日午後11時半ごろから地元の和太鼓集団「響屋(おとや)」の年越しライブ。元日午前0時からの歳旦祭を挟んで行われる。31日深夜から元日未明にかけて和傘などのライトアップを実施。キッチンカーが年越し時間帯と元日の日中に営業する予定。
 【メモ】高松自動車道さぬき豊中ICから車で約15分。問い合わせは同神社〈090-1574-7832〉。


琴弾八幡宮(香川県観音寺市八幡町)

 観音寺市のシンボルの銭形砂絵「寛永通宝」を望む琴弾山に鎮座する。琴弾公園入り口の大鳥居から381段の石段を上ると本殿がある。三が日の新年参拝は各日午前9時から午後5時まで受け付け。5、6日に交通安全祈願祭。銭形砂絵は、市観光協会が夜間ライトアップの色を通常のグリーンから金運アップをイメージした「黄金色」に変更している。26日~1月5日はオールナイトで点灯して初詣客を出迎える。
 【メモ】高松自動車道さぬき豊中、大野原の各ICから車で約15分。JR観音寺駅から徒歩約15分。問い合わせは同宮〈0875-25-3828〉。


(四国新聞・2025/12/26掲載)


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