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一穂窯(丸亀市郡家町)ろくろ使った陶芸体験 自作の食器で日常彩る デリケートな作業に苦心
「熟年者の趣味」というイメージがある陶芸。香川県丸亀市郡家町の陶芸教室「一穂窯」では「作りたいものを作る」をモットーに初心者にも体験の場を提供している。自分で作った食器で食卓を彩れば、日常が豊かになるはず―。そう思い、教室の門をたたいた。
教室に足を踏み入れると、看板犬のフレンチブルドッグのてんちゃんとくうちゃんがお出迎え。仲良く寄り添って眠る姿に頬が緩んだ。午前中は出合えるチャンスがあるそう。
体験は「手びねり」「ろくろ」「絵付け」の3種類あり、代表の多田健太さん(40)らが講師を務める。多田さんによると、家族連れやカップルなどのほか、旅行の思い出づくりとして訪れる人もいるという。
この日はろくろ体験を選んだ。3点制作でき、仕上がりの色は桃色やトルコブルー、ダイダイ、鉄赤などから選べる。貸し出してくれる汚れを防ぐための作業服を上からかぶり、電動ろくろと向き合った。
完成品は焼く前の状態から2割程度縮むことを念頭に置き、粘土を成型していく。ろくろが回転し続けているのが気になり、「早く形にしなければ」と焦りが募り、無意識に指に力が入る。粘土が次第に薄くなって頼りない形になりかけた。
脇を締めて腕の軸がぶれないようにするのがポイントだという。厚さを維持したまま回転に合ったペースで指を持ち上げていくとよいそうだ。多田さんの手助けもあり、なんとか仕上げられた。大きく手を入れているようには見えないのに、不思議とみるみる形が整う。さすが「プロの技」。
後日、色付けし、焼きを経て2、3カ月後に完成品を受け取るという流れ。再訪できない場合は色付けと作品の配送もしてくれる。
テレビなどの体験番組を見ていたときは「自分にもできそう」と感じていたのが正直なところ。実際は、想像していた以上にデリケートな作業だった。
完成品と対面するのはまだ少し先。どのような仕上がりになるのだろうか、食器に何を入れようか―。想像は膨らむ。
体験は有料。問い合わせは一穂窯〈0877-85-3660〉。
(四国新聞・2026/02/28掲載)

