香川県三豊市出身の洋画家で、故郷を描いた「三豊百景」で知られる狩野裕子さん=神奈川県在住=が新たに取り組んでいた「中讃百景」が完成した。5年の歳月を費やし、丸亀や坂出、まんのうなど9市町(高松市西部を含む)の風景を柔らかなタッチで描いた。21日から香川県丸亀市中津町の中津万象園・丸亀美術館で完成記念の個展を開催する。


「中讃百景」の完成記念展をPRする狩野さん(右)と松永市長=丸亀市役所

「中讃百景」の完成記念展をPRする狩野さん(右)と松永市長=丸亀市役所


 狩野さんは30代半ばで油絵を始め、裸婦や桜を柔らかな曲線を重ねて表現する独自の画法を確立。都内での個展を中心に作品を発表してきた。
 中讃百景の制作は、三豊、観音寺両市の風景を描いた「三豊百景」の完成記念展を同美術館で開いた際、丸亀市を案内されたことがきっかけ。丸亀の風景を中心に描く中で中讃シリーズへと発展した。
 制作過程では、自宅と香川を何度も往復。そのたびに出合った風景を写真やスケッチに収め、現場で感じたことも入念にメモ。これらを基にアトリエで描き、最後の100景目は今年2月に完成したという。
 作品は、丸亀城やまんのう町のヒマワリ畑、坂出市の与島などさまざま。「狩野桜」と呼ばれる独自のタッチで描く桜も複数の作品に取り入れている。
 狩野さんは2月25日、丸亀市役所に松永恭二市長を訪ね、個展の告知ポスターを手に「中讃百景」の完成を報告。「多くの縁があり、貴重な経験をさせてもらった。全てが新鮮だった」と振り返り、「それぞれに特徴を捉えた作品。興味を持って見てもらえれば」と話した。
 個展は5月31日まで。初日の3月21日午後1時からはオープニングトークを開催する。入館料は一般500円、小中学生200円。水曜休館。問い合わせは中津万象園・丸亀美術館〈0877-23-6326〉。

(四国新聞・2026/03/08掲載)


中津万象園・丸亀美術館



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