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絵画に浮かぶ香川の風土 香川県立ミュージアム・来月12日まで
香川県高松市玉藻町の県立ミュージアムで「アート・コレクション 香川ゆかりの作家たち」が開かれている。7作家による15点の油彩画などが並び、香川の風土を感じさせる表現や作家の個性が浮かび上がっている。7月12日まで。
出品作の大半は絵画で、県文化功労者・谷本重義(1929~2022年)=高松市出身=の「豊穣の木の下で」は、暖色を中心に細かく塗り重ねた色彩が目を引く。酒に浮かれながら舞を踊る能の演目で、県内では神楽で披露されるという「猩々(しょうじょう)」の様子がモチーフとなっている。
ほおを赤らめた巫女(みこ)が、柿の木の周りで大きな笑みを浮かべて舞い踊っており、実りへの喜びや感謝を画面いっぱいに表現。豊かな色彩表現には金彩も施され、幸福感とぬくもりが満ちあふれている。
海への不安感を表現したのは、江戸健(1927~2017年)=丸亀市出身=による「海は魔物よ」。縦194センチ、横356センチと作者最大サイズとなる大作で、海底に沈んだ都市のようなモチーフや市松模様が不気味さを演出する一方、深みのある青色が美しさを際立たせている。
さらに、仏像をモチーフにした画風で知られ、香川大学教育学部の教授を務めた葛西崇(1945~2018年)による「永劫(えいごう)の思惟(しい)…終焉(しゅうえん)の断想 1978.№2」も紹介。人けのない街の様子を色鉛筆で描き込んだ。少し離れて見ると、タイトルの「終焉」が意味する“ある形”を目にすることができる。
そのほか、稲穂が輝く田園風景を表現した重田良一、与謝蕪村がうどんをすする様子をユニークに描いた西岡茂八郎らの作品が並んでいる。
入場料は一般500円ほか。27日午後2時から担当学芸員によるミュージアムトークを開催。問い合わせは香川県立ミュージアム、電話087-822-0247。
(四国新聞・2026/06/18掲載)

