香川県坂出市沙弥島の東山魁夷せとうち美術館で、季節の移ろいに着目した第1期テーマ作品展が開かれている。欧州や日本の各地で写生を行い、透明感のある色使いで風景を描いてきた魁夷。四季の自然物に向ける細やかな観察眼が伝わる展示となっている。8月2日まで。


魁夷が四季の風景を細やかに描き出した作品が並ぶ=坂出市沙弥島、東山魁夷せとうち美術館

魁夷が四季の風景を細やかに描き出した作品が並ぶ=坂出市沙弥島、東山魁夷せとうち美術館


 1階展示室には16点を展示。湖畔の木に白い花が咲く様子を描いた「春映」をはじめ、四季折々を代表する風景として選んだ4点を1列に並べた。長野県の上高地を描いた「森若葉」とドイツ北部を取材地とする「行く秋」は、夏と秋の木立を似た構図で表現。隣り合う2作からは、青々と茂る葉が黄色く色づき、落葉するまでの時の流れが見て取れる。


春の夜を描いた「花明り」(リトグラフ)

春の夜を描いた「花明り」(リトグラフ)


 2階展示室では季節にまつわるモチーフと月を絡めた作品など12点をを紹介。このうち「花明(あか)り」は京都・円山公園で満開になったしだれ桜と、上空で光る満月を描いた。月の周りには環状の光冠があり、春のかすみがかった空気が伝わってくる。竹林の根元を描いた「月影」は、落ち葉が積もった地面や竹の側面の所々を明るい色で表現。月光が竹林に差し込む静謐な光景を描き出している。
 入場料は一般400円ほか。問い合わせは同館、電話0877-44-1333。

(四国新聞・2026/07/23掲載)


東山魁夷せとうち美術館



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