ロシアによるウクライナ侵攻から4年以上が過ぎた。戦争が長期化する中で創作を続けるウクライナの作家たちのグループ展「亀裂を見つめてⅢ」が、香川県高松市サンポートの瀬戸内コンテナギャラリーで開かれている。同国が抱える痛みや苦しみを伝える絵画や写真、動画などが、来場者の目を引きつけている。


ウクライナで創作活動を続ける作家の作品が並ぶ「亀裂を見つめてⅢ」=香川県高松市、瀬戸内コンテナギャラリー

ウクライナで創作活動を続ける作家の作品が並ぶ「亀裂を見つめてⅢ」=香川県高松市、瀬戸内コンテナギャラリー


 「亀裂を見つめて」は、亀裂や断裂を繰り返す同国に焦点を当てた展覧会シリーズ。瀬戸内国際芸術祭2025にも出展した同国の作家ニキータ・カダンがキュレーターを務め、ⅠとⅡはウクライナ国内で開催した。Ⅲは、出国できない作家の作品を国外に持ち出し展示するプロジェクトで、これまでにドイツや東京でも開催している。
 会場には8作家の35点を展示。このうちパヴロ・コヴァチの映像作品は、風に揺れる若葉や濃い緑の葉、虫に食われたような葉が画面に映されている。その葉には4桁の数字のスタンプが押してあり、亡くなった兵士の識別番号を指している。
 イリヤ・トドゥルキンの鉛筆画は、破り取られたような紙に、いびつに合体したような2人の人間を描いており、同国の現状を示唆したような作品。マルタ・スィルコは、重度のやけどを負ったり両足を失ったりした人たちを写真に収めている。
 暗いトーンで憔悴(しょうすい)したような顔や怒ったような顔を描いた作品、墓地にささげる花を描いた作品、徴兵された訓練センターのフェンスを利用した写真、兵士の迷彩服で作ったオブジェなども並んでいる。作家の多くは今も従軍中という。
 展示は9月27日までの土・日・祝日だが、8月8~16日は開館する。無料。問い合わせは瀬戸芸実行委員会事務局、電話087-813-0853。

(四国新聞・2026/07/30掲載)


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