讃岐に流された悲運の帝(みかど)・崇徳上皇の心情を描く能楽「松山天狗(てんぐ)」が10月9日、香川県坂出市府中町の鼓岡神社で上演される。今年、重要無形文化財保持者(人間国宝)となった金剛永謹さんら、金剛流が出演。舞台の周囲にかがり火をたく「薪能」で、荘厳な雰囲気を演出する。


 デジタル技術と書道を融合したアートイベント「光と墨で描くKukai Universe(空海ユニバース)」が30日と10月1日、香川県善通寺市善通寺町の五智院(安藤誠啓院代)で開かれる。風情ある寺を舞台に、プロジェクションマッピングなどが繰り広げられる。


 香川県高松市高松町の独身寮をリノベーションした複合施設「TAKAMATSU JAM4.5」で、4畳半の部屋に一つだけの作品を展示する「1つだけ美術館」が誕生している。展示内容は絵画や彫刻といった美術だけでなく、植物や茶の湯なども随時選定するなど既成概念にとらわれずに「アート」を発信する取り組み。昨秋のオープンから間もなく1年を迎え、徐々に注目を集めている。


 2千年前の銅鐸(どうたく)、約90年ぶりに帰還―。鎌田共済会郷土博物館(香川県坂出市本町、大山真充館長)は28日、昭和初期から所在不明になっていた同館所有の青銅器「内間(うちま)銅鐸」が返還されたと発表した。東京国立博物館が、来歴不明の文化財として保管していた。同郷土博物館は「これほどよい状態で戻ってくるのは希有(けう)な例。県民の共有財産でもあり、今後、調査・研究を進めていきたい」としている。


 坂出市所有の庭園で市指定文化財の香風園(同市本町)で、老朽化していた施設などがリニューアルされ、27日に記念セレモニーが行われた。坂出小学校(同市白金町、奴賀要校長)の児童らが訪れて新しくなった施設を見学。園内の池にコイを放流するなどして、完成を祝った。


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