中津万象園・丸亀美術館(香川県丸亀市中津町)で企画展「受け継がれる讃岐漆芸」が開かれている。香川県漆芸研究所(高松市)と初めてコラボレーションし、同研究所の修了生らが伝統の「香川の3技法」を使って制作した36点を並べている。7月3日まで。


 東日本大震災の津波の流木や倒壊家屋の木材で作られたバイオリンによるチャリティーコンサート「TSUNAMI(ツナミ)ヴァイオリンの旋律と祈り」が2日、香川県観音寺市観音寺町のハイスタッフホール小ホールで開かれる。演奏するのは、国際的に活躍するバイオニリストのeRika(エリカ)さん=京都市出身=。「石組みの壁面に映し出された光の筋を見て、思わずTSUNAMIバイオリンの舞台だと直感した」という同ホールで、鎮魂の祈りや生きる喜びを表現する。


 高松市の大西市長は29日の定例会見で、屋島山上で整備を進めている屋島山上交流拠点施設「やしまーる」のオープンが、瀬戸内国際芸術祭2022の夏会期初日となる8月5日に決まったと発表した。全長約190メートルの通路のような回廊型の建物で、曲線を描いた独創的なデザインが特徴。施設は夏会期のアート作品にも位置付けられており、屋島山上の入り込み客数は例年の1・4倍に当たる70万人程度を目指す。


 香川県三豊市詫間町の粟島にあり、行き場のない気持ちや誰かに伝えたい思いを預かっている「漂流郵便局」に届いた手紙が5万通に達した。瀬戸内国際芸術祭のアートプロジェクトとして誕生してから9年。全国各地や海外から寄せられたはがきや封書一枚一枚に目を通し、保管している局長の中田勝久さん(88)は「人生の悲喜こもごもが綿々とつづられている。まさか5万通になるとは想像していなかった」と感慨深げに振り返る。届けたくても届けられず、漂い流れ着いた思いは積み重なり、人々の心を癒やし続けている。


 60年余りの歴史がある「香川二期会合唱団」(団長・合田憲弘)の第54回定期演奏会が7月3日、香川県高松市玉藻町のレクザムホール大ホールで開かれる。宗教曲から昭和の名曲まで多彩な構成で、来場者にメッセージ性あふれる混声合唱のだいご味を味わってもらう。


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